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リハビリテーションの写真

救命救急センターを併設する総合病院として、あらゆる疾患に対応し、土・日曜日(基本的に発症、受傷、手術後7日以内の患者様を対象)を含めた集中したリハビリテーションで廃用症候群の予防、二次合併症の予防、そしてスムーズな家庭復帰を目指します。

主となる対象疾患は脳血管疾患、整形外科疾患、心疾患、呼吸器疾患、手術後などにおこる廃用症候群などで、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が質の高い急性期リハビリテーションを提供できるよう努めています。

基本方針

1.急性期病院におけるリハビリテーション科として急性期リハビリテーションの役割を果たす
2.総合病院のリハビリテーション科として、全科の患者さまを対象にリハビリテーションサービスを提供する
3.患者さまにリハビリーション効果を実感していただく
4.チーム医療を尊重する
5.よく遊び、よく仕事し、よく勉強し、楽しい職場にする
  • スタッフ
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取り組み

1泊2日ボトックス+リハビリ併用治療

当院では脳卒中の後遺症である筋肉のつっぱり(痙縮)の緩和を目的としたボトックス治療を平成25年度より実施しています。

ボトックス治療とは?

ボツリヌス菌が作り出すタンパク質(ボツリヌストキシン)を成分とした薬剤を筋肉内に注射する治療のことです。このボツリヌストキシンには筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があり、筋肉に注射すると緊張を和らげることができます。当院では手や足を中心に施注しています。

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当院におけるボトックス治療の特色

①短期入院(1泊2日)での治療

当院では患者さまの生活の質の向上を目標に取り組んでいます。入院直後に主治医とリハビリテーション科スタッフで困っていることや生活の状況を問診しています。
その後、身体機能や動作能力を評価し治療を行う筋肉を患者さまと一緒に選定します。
施注後は薬剤の効果を最大限に引き出すためストレッチを中心としたリハビリテーションを施注当日と翌日に実施し退院の運びとなっています。
また、2週後には薬剤の効果や生活上の変化等を外来でフォローしています。

②超音波診断装置(エコー)の使用による精度の高い施注

当院で治療を開始した当初は、患者さまの手足の筋肉を触診しながら施注部位を選定していました。現在は、より精度の高い施注が行えるよう、触診に加えてエコーを活用することで筋肉の状態を確認しながら施注するようにしています。
エコーの操作は筋肉の専門家であるリハビリテーション科スタッフが医師の指示のもと行っています。また、エコーを使用することで神経や血管も確認しながら施注できるので、より安全に治療につながっています。

③密接な地域連携による包括的アプローチの実現

当院では地域施設でリハビリテーションを行っている患者さまがほとんどです。事前に地域施設のスタッフと連絡をとり、患者さまの手足の状態や生活で困っていること等を確認し、治療に反映できるように努めています。場合によっては地域施設のスタッフが当院に来院し一緒に評価することもあります。また、治療後は在宅生活を送りながら継続したリハビリテーションが行えるよう、地域施設へ治療状況等を報告し、スムーズな移行が行えるように取り組んでいます。

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外来心臓リハビリテーション

当科では、当院で入院治療された患者さまで、退院後自宅での生活に不安や、体力に自信がないという方に対して、外来での心臓リハビリテーションを行っています。期間限定で外来通院をしていただき、在宅生活へ円滑に移行ができるように努めながら、再発予防に向けたリハビリテーションを行い、安心した在宅生活を送っていただくよう取り組んでいます。

心臓リハビリテーションとは?

心臓病の患者さまは、入院するとある一定の期間はベッドの上で安静にしておく必要があります。また、安静期間が終わってもすぐ動けることはなく、状態を確認しながら徐々に動くようになります。そのため、入院中は筋力や体力が落ちやすく、また病気に対する不安や入院に対するストレス、退院への不安などを来します。そのようなことを防ぐために運動療法や生活動作練習、生活指導などを行っていきます。

心臓リハビリテーションの効果

・体力がつく ・狭心症や心不全の症状が軽くなる
・気持ちよい汗をかくことで、不安やうつ状態が良くなる
・生活習慣病の危険因子(血圧、血糖値など)が良くなる
・血管が自分で広がる能力が良くなり血液循環がよくなる
・自律神経のバランスや働きが良くなり不整脈が起きにくくなる
・血の塊(血栓)ができにくくなる
・心筋梗塞の再発や突然死が減り、死亡率が減少する
・心不全の死亡率や再入院率が減少する

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当院の外来心臓リハビリテーション風景

患者さまからの声

「楽に買い物に行けるようになった」
「大好きな日曜大工ができるようになった」
「布団からスムーズに立てれるようになった」
「長距離歩いても辛くなくなった」         
 
 などの声が聞かれています。

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特色

理学療法(PT:physical therapy)

身体に障害がある方に対し、運動療法(筋肉をつける、関節を動かす、起きる、座る、立つ、歩くなど)や物理療法(温める、冷やす、電気刺激)を用いて、発症直後または手術後早期より、治療を開始し、廃用症候群の予防を行い、スムーズな身体機能改善、早期自宅退院、社会復帰を目指していきます。 また、障害に対する回復の手助けのみでなく、高血圧・糖尿病・脂質異常症等といった生活習慣病の是正を行い、今後起こりうる二次予防についても指導・アドバイスを行っています。

作業療法(OT:occupational therapy)

主に生活の中で起こってくる問題点に対して支援をしています。現在は脳血管疾患の患者さまを中心に作業療法を提供しており、発症後より早期から、廃用症候群予防や二次合併症の予防に向けた取り組みをチームの一員として取り組んでいます。
また、ICU退室直後から意識障害の改善や日常生活動作能力の改善、生活場面で問題となる高次脳機能障害への対応などに力を入れています。

言語療法(ST:speech therapy)

脳卒中などの病気や交通事故さらには発達上の問題により言語、聴覚、発声、発音の機能が損なわれると、言葉によるコミュニケーションに問題が起こります。
また、食べることに問題(摂食・嚥下障害)が起こるここともあります。このような問題に対し言語聴覚療法では障害された機能を評価し、訓練を行います。

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その他・特記事項

施設基準
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)
呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
がん患者リハビリテーション料

 

当科所有資格
3学会合同呼吸療法認定士
心臓リハビリテーション指導士
日本糖尿病療養指導士
がんのリハビリテーション実践セミナー研修修了
介護支援専門員

スタッフ
医師2名
理学療法士15名
作業療法士6名
言語聴覚士2名

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